前回:内視鏡検査を行い,疑わしき物が発見されたので外科の外来に回されました。
癌の宣告と当時の心境について書きます。
1.外科の外来
内視鏡検査を終えて,急遽外来に回ったため
すでに時間は15:00くらいでした。
私が外科での受付を済ました時点で,待合室にいる人は1人か2人でした。
外科の問診票の中に「癌の宣告があった場合通知するか」という同意書がありました。
一応,「同意する」にチェックを入れたが
この時点で私は,自分が ”がん” だと1ミリも思っていませんでした。
直ぐに診察室に呼ばれて入室します。
医師からは最初に言われたのは
「内視鏡検査を本日行い,予定には無かった外科の外来に来ていただきました。
話が長くなるけどお時間は大丈夫ですか。」
この時,私には不安という空気が纏わりつきました。
少し怖くなったのを覚えています。
内視鏡の写真を見ながら,医師から言われたのは
「大腸が塞がりそうです。カメラが入って35cmくらいの場所です。
かろうじて穴が見れますが,カメラはその先に行けませんでした。」
私は「なるほど」と一言。
これが今までの猛烈な腹痛と嘔吐,下痢の原因だったと理解しました。
(こいつを治せばよいのか)
2.癌の宣告
原因が分かったので少し安堵したのも束の間,
医師から強烈な一言
「残念ながら,これは大腸癌です。
細胞を採取し検査を行いますので確定ではないですが,
十中八九 ” 癌 ” です。」
言われた瞬間,私の脳が否定します。
(は? そんなはずない。何かの間違いだ。)
今日は4月1日なのでエイプリルフールの可能性もまだありました。
しかし,冷静になってきました。
私は癌が死ぬ可能性が高い病気であることくらいしか知りません。
なので,まずは死を意識します。
医師からは
「内視鏡の写真から見える癌の状態はステージ2以上はあると思われます。いわゆる,進行がんです。大腸を塞ぎそうですが,癌の進行度は深さ,転移で変わります。これから色んな検査をやってステージが決まります。」
私は混乱します。頭の中では次のような事を思いました。
・転移があったらヤバイ。死を覚悟。
・治療期間は?手術するの?
・手術後の身体はどうなる?
・緊急性高い?仕事はどうするか。
・大腸が塞がったら(腸閉塞)どうなるの?
・治療費は?高い?保険は入ってたかな。
お医者さんと1時間くらいお話ししました。
とりあえず,転移があるステージ4でない限り根治を目指せると!
摘出手術後から5年間で再発や転移が無ければ完治とのこと!
そこに希望を持つようにして一旦帰りました。
会社の上司・実家の両親にも連絡しました。
会社には明日から最低1ヵ月休みますと。
こんな形で迷惑かけたくなかったけど,温かく休ませていただきました。
昨日まで病気など1ミリも疑ってない普通の25歳が
今から癌患者です。
この時点で
希望(何とかなると思う気持ち)が 7 くらい
不安(死ぬかもしれない気持ち)が 3 くらい
家についたときは正直笑っちゃいました。
現実感が全くなくて。